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キルトと切っても切り離せないのが “戦い” です。キルトは前述の通り、勇猛果敢なハイランダー(スコットランドのハイランド氏族)達を中心に着用されていた衣類です。各タータン柄は、それぞれの氏族のアイデンティティーを示し、又キルトというスタイルは反イングランド、反中央集権的な反逆スピリッツの象徴でした。スコットランド及びアイルランドはケルト系でカトリック、イングランドはゲルマン系でプロテスタントという人種及び宗教的対立もあり、13世紀以降スコットランドとイングランドは激しい戦いを繰り返します。そして、その皮切りとなるのが、1297年のウィリアム・ウォレスの反乱です。スコットランドのハイランダー達は屈強な上、ゲリラ戦が得意で、イングランドを度々打ち破りますが、最終的には兵数と組織力に勝るイングランドの勝利に終わり、ウィリアム・ウォレスは八つ裂きの刑という非業の死を遂げます。

ウィリアム・ウォレスの死後も、スコットランドのイングランドへの抵抗は断続的に続きます。そして1688年、宗主国イングランドの王位継承問題に不満を抱き、自らをジャコバイトと名乗るハイランダーを中心としたスコットランド人達が反乱蜂起します。ジャコバイトは、バグパイプの大音量に先導され突進しながら、自ら発砲し相手の発砲を促すと、すぐに陣形を組み替え、相手が次の弾を装填している間に叫びながら剣と盾を手に突撃しました。これはハイランダーお得意の奇襲戦法で『ハイランド チャージ』と呼ばれ、これにはイングランド軍も翻弄されました。そして何度かイングランド軍を打ち破りますが、1745年のカロデンの戦いで、圧倒的な近代装備を備え兵数も多いイングランド軍に敗れ去ります。この戦いで、スコットランド軍は壊滅的な打撃を受け、イングランド(政府)によってスコットランド氏族は解体されてしまいます。そして、事もあろうにスコットランドの反逆スピリッツの象徴であるバグパイプ、キルト、タータン、スポラン等は全て非合法とされ、武器の携帯も禁止されてしまいます。これにより、スコットランドは牙を抜かれ、一見平和に見えるイギリスの近代史が始まります。しかし1783年にキルト禁止令が解除されると、ハイランダー達は穿いていたズボンを破り捨て狂喜乱舞したと言います。また、スコットランド連隊は第1次世界大戦まで、戦闘時にキルトを着用していたと言いますから、そのスピリッツは世代から世代へ今も脈々と受け継がれているに違いありません。

答えから言いますとNOです。

キルトは一足型のボトムスではありますが、日本人の袴をハカマ スカート、着物を(スカート)ワンピースやガウンと呼ばない様に、キルトはあくまでキルトです。スカートでもメンズスカートでもありません。そしてキルトは100%男性用のもので、女性は着用しません。女性用のタータン柄のものはキルト スカートと呼ばれ、一足型という意味で形状こそ似てはいます。しかしキルトにはその背後に戦いの歴史と共にスピリッツや哲学があり、キルトとキルトスカートとは似て非なる別物です。また、キルトは自由と伝統、反逆のスピリッツが織り込まれた男性衣装であり、現代の女装趣味的(ユニセックス的?)メンズスカートではありません。

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 Home キルトとは

▼キルトってメンズスカートなの?

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タータン(チェック)は、元々スコットランドの氏族(clan)を示す為の織り柄で、それぞれのクランによって柄の色やパターンが違います。日本の家紋の様な役割を果たしていました。しかし現在ではファッションとしての柄という側面も強く、必ずしも自分のクランを示す為だけに着用される訳ではありません。タータンの柄は色の違う糸を一定の配分で交互に編み込み、一定の色比率と角度を形成する様に創り上げられ ます。横糸が縦糸の上下を2本づつ織り込む独特の製法で織られる事で、四角い形とその上を走る線が上下左右対象に連続して広がる模様に仕上げられま す。(このパターンはセットと呼ばれます。)

▼タータン

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▼キルトの歴史

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▼キルトと戦い

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キルトは10世紀頃に発祥したと言われ、元々(1700年代迄)は大きな一枚のタータン柄のウール布でできていました。スコットランドやアイルランドの氏族たちは、この布を肩から掛け、腰の後ろ部分はプリーツにしてたたみ込み、前の部分は現在のキルトの様にプリーツ無しで垂らして着用していました。映画『ブレイブ ハート』『ロブ ロイ』等をご覧になるとよく分かるかと思います。ちなみに氏族(clan)というのは、同じ祖先をもつ同族集団の事で、スコットランドのハイランド地方を中心に発達しました。基本的に反中央集権的な、戦いに長ける勇敢な人々で、領土の問題等から他氏族同士の小競り合いも多かったようですが、それでもお互いの氏族の存在は認め合い共存していました。

 

そしてやがて1800年代に入ると、この布が上下に分かれ再構成され現在のキルトのスタイルが生まれました。ポイントとなるシルエットは保たれつつも、簡略化され着用が非常に楽になった新しいキルト スタイルは瞬く間に流行し、市民権を得ました。その後、キルトは伝統的衣装として受け継がれながら、1980年代頃からミュージシャンや俳優、アーティスト等を中心に、よりポップなファッションの一部として取り入れられ、人種や文化の壁を越え、徐々に一般化して行きます。そして、スコットランド氏族でない人達にもっと自由にキルトの世界を享受してもらう為に、伝統の律をふまえた上で、誰でも気兼ねなく着る事ができる、新らしいタータンも次々と作られていきます。キルト ファッションは、『一足型ボトムス=スカート=女性的』という前時代的で機械的な認識の元で、現在も未だ一般化の途上にある状態ですが、ジェネレーションや時代の流れと共に意識も急激に変化し、確実に取り入れる土壌は広がって来ています。

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キルトってメンズスカート?

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